☆恋人シリーズ番外編☆
魅惑の誕生日前夜
光一朗バージョン
あすか様作
| 正臣が僕の誕生日の日に珍しくうちにやってきた。
どちらかというと食事に誘われるのではないかと期待していたのだが、どうも様子がおかしい。 手には何も持たず、正臣は真っ黒な髪をサラサラと肩に落とし、印象深い黒い瞳を僕から逸らせる。 なんだろう…… どうしてこちらを見てくれないのだろう…… まさかいくらなんでも僕の誕生日に別れ話などするはずは無いだろう…… そう思うのだがただでさえよそよそしく感じる正臣は本日更に輪を掛けたように、僕を無視している。 「正臣?」 不安なこちらの気持ちを隠しながら僕がそう呼びかけると、ようやく恋人はこちらを向いた。 「たっ……誕生日なんだけどさ……」 そう言って、いつだってキスをしたい口元が閉ざされる。 「……なんだい?」 益々僕は不安に駆られながらもようやくそう言った。 「何が良いのか……分からなくて……その……」 ああそうか、何も選べずにここにきたものだから正臣は申し訳ないという気持ちで視線をそらせていたのだ。 「いいよ。そんな事は気にしなくても……そうだ、外で今から食事にでも出ようか?」 肩を落としているように見える恋人に僕はそう言った。 「じゃなくて……その……俺……」 思い詰めたような黒い瞳に僕が映っている。 「変だね正臣……何かあったのかい?」 僕がそう言うと正臣は左右に顔を振った。 もう黒い瞳には僕は映っていない。 「お……俺が誕生日プレゼントだ……」 そう言った恋人の台詞に僕はすぐに声が出なかった。 暫く言葉を失っていた僕に正臣が声をかけてきた。 「……嫌なのか……」 ぶっきらぼうに言った正臣の視線がこちらを向いた。その瞳には落胆の色が見える。 「あ、違うんだ。突然なことで……嬉しすぎて……驚いてしまってね」 ただの驚きではない。僕は驚愕したのだ。 「……あ、あ、そうっか……そうだよな……」 そう言って狼狽える正臣が可愛い。 伝え方が足りないのか? それとも僕の欲望が強すぎるのか…… 「……でも良いのかい?そんな事を言ったらもう今晩は朝まで離さないよ……」 緩やかな笑みを浮かべた僕はそう言って正臣を引き寄せると、額に軽くキスを落とした。すると正臣の顔はまるで茹で蛸のように赤くなる。 なんて素直な反応をするのだろう…… こんな正臣が僕は大好きなのだ。 僕の想いと正臣の想いを天秤にかけたとすると、きっと僕の方が重いに違いない。 「……いいぜ……」 小さな声でそういった正臣は僕の胸板にすり寄ってきた。 「じゃあ……寝室に行こうか?」 しなやかな正臣の肢体を抱き上げ、僕は言った。 「……めっ……飯は?」 あ、また何か理由を付けようとしている。正臣はどうもこういうムードが苦手なのか、すぐに現実に戻るような言葉を言うのだ。 だけど、今晩の僕はそれを聞いてやるつもりはなかった。 折角正臣が僕にこの世で一番のプレゼントをくれるというのだ。 「後でね……先にプレゼントを貰うのは礼儀だろう?」 妙な言い方だな……等と思いながらも僕は抱えた正臣を寝室に連れて行き、ベットに下ろした。見上げてくる 真っ黒な瞳は所在なげに揺れている。 恥ずかしいんだろう正臣…… 分かっているよ…… でも、僕はここで止めるつもりはないから…… 「光一朗……」 自分から言い出した筈なのに、正臣は不安げな表情になる。 「愛しているよ……正臣……」 既に僕は正臣を組み敷いて、狡くも逃げられないようにすると、そっと色づきの良い唇に僕の唇を重ね合わせた。 「……んっ……」 逃げをうつ正臣の舌を絡め取り、そのまま僕は自分の舌に絡めた。まだ震えているその舌はこちらの愛撫にどう応えていいかわからない様な動きをする。僕は内心微笑ましいな……等と思いながら、何度も舌を転がしてやった。 「……あ……はあ……」 僕が口元を離すと、正臣は息を止めていたような吐息を口元から吐き出した。 分かっているから僕は笑わない。 「キスが上達したね。先生のお陰かな?」 言いながら僕はサラサラの黒髪を撫でた。 「……う、五月蠅いな……」 「正臣……正臣は僕のものだよ……」 僕がそう言うと、正臣は照れくさそうに小さく頷いた。 「恥ずかしがることなんかないのに……」 その仕草に思わず僕はそう言っていた。 「……だっ……だって……もう良いけど……」 何か言いたげな正臣はそう言って口を閉ざした。 綺麗だな…… 僕はそう思いながらその滑らかな胸元に手を伸ばし、ささやかな胸の突起を指で撫で上げた。 「……あっ……ちょっと……」 刺激に驚いた正臣が上半身を起こそうとするので、僕はその口元を塞いだ。 「……んっ……」 正臣の抵抗しようとする手にはそれほど力は入っていない。 「あ……」 口元を離し、今度は口内に突起を含み舌で転がしてやる。すると密着している正臣の体温が上がるのが僕には分かった。 「あ……や……こう……いちろ……」 僕の頭を押さえつけるように正臣は両手で髪を撫でさする。その手の動きが僕には心地良い。 「感じていて良いんだよ……」 宥めるようにそう僕は言い、身体のあちこちにキスマークを付けていく。 僕のものだという所有の証を刻みつけておきたいのだ。 もっとも、明日それに気が付いた正臣の怒りは怖いが…… 「……や……あ……っ……」 刺激に耐えるようにいつの間にか僕の頭を離れた正臣の手はシーツを握りしめていた。 手を伸ばし、まだ力無い正臣のものをズボンの間から掴むと、また正臣の身体が跳ねた。 「あっ……そこはっ……」 「ここもね……可愛がってあげるから……」 躊躇する間も与えずに、僕は正臣のズボンを下着と一緒に脱がせると、手の中に掴んだモノをユルユルと擦り上げた。 「あっ……やだ……」 正臣の言葉を無視し、更に擦り上げると、先端から蜜を滲ませる。 僕に感じてくれている事が分かる瞬間だった。それが堪らなく嬉しい。 「……ん……んっ……あ……やあ……」 今度は口内に含むと、正臣のモノが口の中でしなるのが分かった。 「こ……こういちろ……それは……やだ……」 どうも正臣は口でイかされるのが苦手なようだった。 「あっ……あんっ……や……あっ!」 短く声を上げて、正臣は僕の口内で果てた。 「……俺……っ……それは嫌なんだっ……」 何だか涙声に聞こえた僕は身体を起こして正臣の頬にキスをした。 「どうして?君の全部が僕のものなのに?」 そう言って笑みを浮かべた僕は、今度目尻に滲む涙を舌で掬い取った。 「だって……」 「いいんだよ……僕のなんだから……」 軽くキスを落として、指をまだ硬く窄んだ部分に押し当てる。 「あっ……」 また正臣の顔が赤く朱に染まっていく。 「正臣……君は僕を愛してくれているのかい?」 聞かずにおれないその台詞は、未だ不安な僕の心そのものだ。 「あっ……あたりまえだろっ!すっ……好きでなきゃ……こ、こんな事できやしないだろっ!」 そうだったね…… でも…… 聞かないと僕は安心できないんだ…… 疑っているわけじゃない…… だけど、いつか僕の腕の中からすり抜けそうで怖いんだ…… そんな気持ちをどれだけ正臣は分かってくれているのだろう…… 「そうだね……分かっているよ……」 言いながら僕は窄んだ部分を何度も指で揉み上げた。 「……ん……」 正臣の頬が又赤く染まってくる。この素直な反応を見るのが僕は好きだった。 愛されているとようやく分かるからかもしれない。 ズイッと入り口から奥へ指を入れると、正臣が嬌声を上げた。 「……あっ!」 見開いた黒い瞳にはしっかりと僕が映っていた。 そこに電話が鳴った。 電話…… 電話?? 相手は正臣だった。 「もしもし……ああ、正臣かい?明日、分かっているよ。誕生日を祝ってくれるんだ……」 そう光一朗が言うと、正臣の方は「当たり前だろっ!」と言った。 「え、何が欲しいって?正臣がプレゼントしてくれるものなら何だっていいんだよ。無理しなくていいからね。夕方から?分かったよ。待っているから……楽しみにしているよ」 光一朗はそう言って電話を切った。そして今まで書いていた日記を振り返る。 馬鹿なことをしているな…… 苦笑しながら光一朗は今まで書いた日記を破り、くしゃくしゃに丸めゴミ箱へ捨てた。 ああ…… 明日は僕の誕生日だ…… 日記のようなプレゼントはいつ貰えるのだろう…… 本当に欲しいプレゼントの希望を光一朗は結局言えなかったことに溜息を付いた。 |
お客様各位
事の発端は、あすかさんがうちの110000hitを踏んだ事から始まりました〈笑〉
最初はいつも通り氷川がキリリクを書く予定だったんです。で、普段からまめにメールのやりとりをしている私たち、冗談交じりにあすかさんが「光一朗の誕生日前夜で書いてください」と・・・・・・・ところが「こうこうこんな感じで」と書かれたメールには上記のお話の1/3ほどがすでに書かれてありました。
もう、興奮気味の氷川♪「ここまで書いたなら全部書いてくださいよ〜」と可愛くおねだり〈人はそれを脅迫とも言う/笑〉
うふふ。でも光一朗ッたら私の知らないところで・・・いやん(*^_^*)
後日、正臣バージョンのものを今度は私が書き上げてupする予定です。。。
あすか様へ
素敵なお話をありがとう(~o~)無理を言ってごめんなさいでした〈笑〉えへ、でも気が向いたらまた書いてねvvv